尖石石器時代遺跡とは
尖石遺跡(とがりいしいせき)は、縄文文化の宝庫といわれる八ヶ岳山麓を代表する遺跡です。古くからの発掘調査で200軒を超える住居跡が発見され、ほとんどが縄文時代中期(4000~5000年前)の約1000年間につくられたと推定されています。
与助尾根遺跡(よすけおねいせき)は、昭和時代の調査で縄文時代中期後半の住居跡28軒が発見され、さらに平成10年(1998年)と令和元年(2019年)の調査で新たに12軒の住居跡が確認されています。また、こちらには復元された複数の竪穴式住居があります。
尖石石器時代遺跡(与助尾根遺跡を含む)として周辺の67,000m2が国の特別史跡に指定、現在は尖石縄文考古館を中心に史跡公園として整備されています。
尖石史跡公園
尖石遺跡
真夏の太陽が眩しい中、尖石遺跡を訪問です。
周辺は尖石史跡公園としてきれいに整備されています。石が並ぶこちらの場所は33号住居跡、昭和29年(1954年)に三笠宮殿下が調査されたとのことです。
遊歩道を奥に進んで行くと、階段の下に尖石がありますよ。「とがりいしさま」と呼ばれて、古くから周辺住民の信仰を集めてきたようです。
苔むした尖石
地中に埋まっている深さは不明・・・巨大な石かも。右肩に磨かれたような跡があることから、縄文時代に石器を研いだ砥石ではないかといわれています。
与助尾根遺跡
尖石遺跡から与助尾根遺跡へ歩いて行きます。
竪穴式住居が並ぶ風景は縄文時代を感じられていいですね。
復元された縄文時代の竪穴式住居
竪穴式住居の内部はこんな感じです。
尖石縄文考古館
最後に尖石縄文考古館を訪問です。
尖石遺跡の出土品をはじめとして、八ヶ岳山麓の遺跡から発掘された2000点余りの土偶・土器・黒曜石でつくられた石器などが展示されています。想像よりずっと凄かった。。
こちらは国宝に指定されている土偶(縄文のビーナス)です。
昭和61年(1986年)に棚畑遺跡から出土、約5000年前の縄文時代中期につくられた土偶で、八ヶ岳山麓の土偶の特徴と造形美を持ちます。妊娠した女性を表現しているとのこと。
国宝指定の土偶(縄文のビーナス)
こちらも国宝に指定されている土偶(仮面の女神)です。
平成12年(2000年)に中ッ原遺跡から出土、約4000年前の縄文時代後期につくられた土偶です。逆三角形の仮面が特徴的で、一般的に仮面土偶と呼ばれるものです。神々しい。
国宝指定の土偶(仮面の女神)
周辺観光スポット
新緑に囲まれる滝や渓流が美しい横谷渓谷↓
※車で約15分
日本を代表する画家である東山魁夷の名画”緑響く”のモチーフとなった御射鹿池↓
※車で約15分
駐車場
尖石縄文考古館の前に3箇所の駐車場があります。特に混雑することもありませんし、合計70台の駐車が可能ですので問題はないかと思います。
補足情報・アクセス
住所 長野県茅野市豊平
アクセス 車 諏訪南I.C.より25分
諏訪I.C.より30分
駐車場 あり
料金 大人 500円(尖石縄文考古館)