田立の滝とは
田立の滝(ただちのたき)とは、うるう滝、らせん滝、洗心滝、霧ヶ滝、天河滝、不動滝、そうめん滝など、大滝川の峡谷にかかる無数の瀑布の総称で、日本の滝百選に認定されています。かつては雨乞いの滝ともいわれ、干ばつ時以外の入山は禁止されていたようです。
特に主瀑である天河滝(てんがたき)の景観は見事で、高さ40mの花崗岩から大滝川が流れ落ちる様子は圧巻です。昭和49年(1974年)に長野県の名勝、令和2年(2020年)に中央アルプス国定公園にも指定されています。
田立の滝から天然公園を経て、数ある木曽路の渓谷の中でも特に美しいといわれる柿其渓谷に行くこともでき、トレッキングコースとしても楽しめます。
田立の滝
新緑の木々と不動岩
若干雲が多めですが晴天に恵まれた田立の滝を訪問です。
駐車場から登山道に入ると、新緑に包まれた風景がいいですね。道沿いの木々には「もみたろう」「けやきち君」「さわら大師」「ひのきイチロー」「まきチャン」「つがえもん」などユニークな名前が付けられていますよ。樹齢数百年の木もあります。
こちらの写真は「ひのきイチロー」です。登山道沿いで触れるものの中では一番太く、樹齢400年前後と推定されています。
登山道は整備されていますが、足場が悪い場所や土砂が流れ込んでいる場所なども。。
駐車場から歩いて30分、不動岩と呼ばれる巨大な岩が現れます。
らせん滝
さらに登山道を10分ほど歩くと”螺旋滝”という看板があり、そこから斜面を下っていきます。多くの滝は道沿いから見られますが、この滝だけは少し離れた場所にあります。
らせん滝、滝口から流れ落ちる水が岩にぶつかって捻じれながら滝壺へ落ちてますよ。
霧ヶ滝
登山道を10分ほど歩くと霧ヶ滝に到着、ゴツゴツした岩を流れ落ちる風景が見事です。
ゴツゴツした岩を流れ落ちる霧ヶ滝
天河滝
霧ヶ滝から少し上った場所(10分弱)、田立の滝の主瀑である天河滝に到着です。
巨大な花崗岩から垂直に流れ落ちる景観は圧巻ですね。落差40mとのことです。かつて地元住民は天河滝を神聖化し、雨乞いの神事を奉るとき以外は入山禁止だったようです。
巨大な花崗岩から流れ落ちる様が圧巻な天河滝
不動滝
天河滝から約10分、河童吊橋と不動橋を経て不動滝に到着です。
不動橋から眺める滝は小さいので、岩の上に立って見る方が大きくて迫力満点ですよ。
不動滝の横にはちどり桟橋(木製)があります。
全面に板が張られていないので、もし足を踏み外したら・・・しばらく緊張感が続きます。
不動滝の滝口、間近で見ることができますが恐怖で足はガクガク、転落には注意です。
鶴翼滝
登山道を少し歩くと雲上橋に到着、奥には鶴翼滝が見えます。
周辺の雰囲気はとても心地いいですよ。
そうめん滝
こちらはそうめん滝、幾筋もの流れが見えますね。それにしても水の流れがとても美しい。
清流と周辺の景観が美しいそうめん滝
箱淵・丸淵
登山道を歩いて約5分、箱淵に到着です。
時が止まったかのような世界に感動です。動物の声など自然の音しか聞こえてきませんよ。
木漏れ日を浴びてキラキラと輝く箱淵
箱淵の少し先(10分弱)にあるのが丸淵です。
エメラルドグリーンの清流がとても美しいですね。
不動岩展望台
登山道から林道に入り、不動岩展望台を目指して下ります。
素掘トンネル、材木搬出用の森林鉄道が通ったトンネルです。凹凸の岩肌が特徴的で、昭和初期に人力で掘削されたようです。
不動岩展望台、丸淵から15分程度の場所にあります。少し雲が多いですが高峰山・恵那山・木曽川などの眺望が見事ですね。岩から下を覗くと断崖絶壁でゾッとします・・・
※柵がないため転落注意
断崖絶壁・不動岩展望台からの眺望
- 歩きやすい運動靴
(山道、坂道、階段などあり) - 軽食、飲料水の持参(脱水症状に注意)
- 携帯電話の電波は届きません
うるう滝
うるう滝だけは少し離れた場所にあり、車で向かいます。駐車スペースは2台程度かと、足の疲労は既にピークでちょっとした坂道でも苦しい・・・いい運動となった一日でした。
周辺観光スポット
数ある木曽路の渓谷の中でも特に美しいといわれる柿其渓谷↓
※車で約45分
エメラルドグリーンの清流が美しい阿寺渓谷↓
※車で約50分
駐車場
粒栗平駐車場
田立の滝オートキャンプ場から2km弱先に山小屋と駐車場スペースがあり、トイレも併設されています。9時頃は4台程度でしたが、12時過ぎには15台でほぼ満車の状態でした。
※協力金200円
- 慎重な運転、対向車・歩行者注意
(山道、道幅狭い、落石)
補足情報・アクセス
住所 長野県木曽郡南木曽町田立
アクセス 車 中津川I.C.より45分
飯田山本I.C.より65分
伊那I.C.より110分
駐車場 あり
料金 なし(協力金200円)