瑠璃寺とは
大島山瑠璃寺(るりじ)は、天永3年(1112年)に比叡山竹林院の観誉僧都が、仁王山の間の洞(あいのほら)の樹間に出現した薬師如来に感激して創建されました。建久3年(1197年)に源頼朝の祈願所となり、750石の寺領と3本の桜が寄進されています。
また、伊那谷に拝む平安仏の寺、源頼朝の祈願寺、上杉謙信の戦勝祈願の寺、武田信玄の仏道修行の寺、徳川家御加護の寺としても知られています。聖衆来迎の図、十六善神、愛染明王、武田信玄寄進の鶏香炉、雨乞いの青獅子などの寺宝があります。
大島山瑠璃寺の獅子舞は天永3年(1112年)に発祥したといわれ、900年に及ぶ長い歴史をもつ伝統芸能です。瑠璃寺の開祖である観誉僧都が比叡山の日吉大社から獅子を迎え、縁日に舞を行うようになったと伝えられています。
瑠璃寺
山門
青空のもと、山門が堂々と構えています。
山門左側には七福神が並んでいます。右側から、大黒天、恵比寿天、毘沙門天、弁財天、寿老人、福禄寿、布袋尊、何か良いことがありそうな予感です。
鐘楼の隣にあるエドヒガンザクラ(通称:地主桜)、源頼朝が寄進した3本の桜のひとつです。昭和51年、老衰により枯れ朽ちようとしていた親株から子株が芽を出し、現在の大木に成長したとのことです。春が来るのが楽しみです。
山門の中にある建物と松が良い雰囲気を出してますね。
境内
本堂の手前にある樹齢400年以上のシダレザクラ(通称:瑠璃寺の枝垂桜)、こちらも源頼朝が寄進した3本の桜のひとつです。
昭和13年に長野県の天然記念物に指定されましたが、戦後の条例改正により現在は天然記念物ではありません。こちらも桜満開の春が待ち遠しいですね。
境内の落ち着いた雰囲気がとても良いです。
本堂(薬師堂)
1672年に現在の薬師堂が再建、国の重要文化財である本尊の薬師瑠璃光如来三尊佛が収められました。現在は瑠璃光殿に収蔵されているため、堂内には前立ち薬師如来と四天王、十二神将が祀られています。薬師堂は高森町有形文化財に指定されています。
※薬師三尊像の拝観:300円(要予約)
瑠璃寺の本堂
観音堂
本堂左側にある観音堂。本尊の聖観世音菩薩立像は県宝です。
阿弥陀堂
日吉神社と山門の間には阿弥陀堂があります。
日吉神社
本堂右側にある日吉神社は、瑠璃寺の守護神として比叡山の麓にある日吉大社から分社されたという歴史があります。瑠璃寺と日吉神社、この地は神仏混淆の寺社です。
薬師猫神様
かつて養蚕が盛んであったこの地方では、蚕をねずみから守ってくれる猫を「猫神様」として大切にしていたようです。瑠璃寺の本尊である薬師如来の化身として、瑠璃の里会館に薬師猫神様が祀られています。訪問したのは土曜日でしたが、残念ながら瑠璃の里会館が閉まっており見ることができませんでした・・・
桜に囲まれた風景が見事な春がおすすめ↓
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駐車場
松川I.C.方面から来ると、県道15号を走り、”瑠璃寺”の看板がある交差点を右折(飯田I.C.方面からは左折)します。そのまま道なりに進み、高速道路下を通過、その先で仁王像が迎えてくれて、さらに進むと右手に砂利の駐車場があります。区民会館前(山門がある方向の裏手)にも駐車場があるようです。
補足情報・アクセス
住所 長野県下伊那郡高森町大島山
アクセス 車 松川I.C.より15分
飯田I.C.より25分
駐車場 あり
料金 なし