上高地とは
上高地(かみこうち)とは、松本市にある標高約1,500mの山岳景勝地です。穂高連峰や焼岳などの雄大な山々に囲まれた盆地の中心を、明神池・田代池・大正池を連ねて梓川が流れる大自然の宝庫で、四季折々の姿が魅力です。また、ウォーキングから本格登山まで様々な楽しみ方ができるのもおすすめポイントです。
上高地はその美しい景観から「特別名勝」と「特別天然記念物」の称号が与えられています。現時点でこの二つの称号が与えられているのは国内で二ヵ所のみと非常に貴重な場所で、多くの観光客が訪れる日本を代表する絶景スポットとなっています。
※冬季閉鎖期間あり(詳細はHP参照)
上高地
ウォーキングコース
ウォーキングコースは1時間~5時間コースまで5種類があります。それぞれの滞在時間・体力に合わせて選択すれば大丈夫ですが、とにかく歩きやすい靴が必須です。
個人的には以下の2コース、時間・体力に余裕があれば②が断然おすすめです。
①河童橋→明神橋・明神池→岳沢湿原→河童橋(約5.5km)
②大正池→田代池→河童橋→明神橋・明神池→岳沢湿原→河童橋(約9.2km)
また、本記事で記載している時間は、筆者が歩いた場合のものです。写真を撮りながらではありますが、比較的速めに歩く方かと思いますので参考程度にしていただければと。
大正池
沢渡駐車場からシャトルバスで移動、大正池で降車します。大正池は、大正4年(1915年)に焼岳から噴出した溶岩・泥流などで梓川が堰き止められて出現した池です。澄みきった青空に囲まれた風景は気持ちがいいですね。
今回は大正池で降車して徒歩で河童橋に向かうルートを選択しましたが、体力に自信のない方は”上高地バスターミナル”までバス移動することをおすすめします。
穂高連峰など雄大な山々を映し出す大正池
堂々と構える標高2,455mの焼岳、活火山であり約2,300年前のマグマ噴火によって現在のような山になったとのことです。日本百名山に名を連ねる美しい山ですよ。
田代池
昼前後から曇り、午後から雨予報・・・徐々に雲が多くなってきた雰囲気。少し急いで歩いていきます。。
大正池から約20分(約1.2km)、田代池に到着です。原生林の中に広がる田代池、水の透明度が抜群で四季折々の風景も楽しめるようです。
ここから河童橋を目指して歩きます。平日でしたが大正池から徒歩で向かう方が非常に多く、遊歩道は渋滞気味でした。。途中で梓川コースと林間コースの分かれ道があり、人が少なく自然を満喫できそうな林間コースを選択です。
明神橋
田代池から約35分(約2.5km)、河童橋に到着です・・・が、雲が一面に広がってしまい写真撮影は一旦保留、次の目的地を目指して歩いていきます。途中で親子猿に遭遇。。
遊歩道沿いから見える標高2,931mの明神岳、立つ稲穂のように鋭く「穂高明神のための山」という意味があるそうです。その凛々しい姿が見事ですね。
河童橋から約35分(約2.5km)、明神橋に到着です。この辺りは観光客も少なめですのでのんびり過ごせますよ。
明神岳を背景に梓川へ架かる明神橋
明神池
明神橋から約3分(約0.2km)、穂高神社奥宮に到着、平穏な日々と健康を祈ります。ちなみに、本宮は安曇野市内、嶺宮は奥穂高岳の山頂(標高3,190m)に祀られています。
穂高神社本宮の詳細はこちら↓
さらに奥には穂高神社奥宮の神域に広がる明神池がありますよ。梓川の古い流路の低地に明神岳からの湧水が溜まってできた池です。こちらは一之池、とても静かな空間です。
※拝観料:大人500円(小学生200円)
こちらは二之池、立ち枯れの木々や岩石など自然が造り出した美しさに心を奪われます。
庭園のように美しい明神池(二之池)
岳沢湿原
梓川右岸の遊歩道を歩いていきます。笹に囲まれる空間がいい雰囲気を出していますね。
途中ですれ違った外国人の方から突然”ベア”と声を掛けられました。何のことだろうと考えながら歩いていましたが・・・ついに”ベア=Bear=熊”であることに、、比較的近い距離で水辺にいる子熊に遭遇!すこしドキッとした瞬間でした。
明神池から約40分(約2.5km)、岳沢湿原に到着です。岳沢から流れる水と善六沢が合流する辺りに広がる湿原で、正面には六百山も眺められます。
透き通るようなきれいな水が太陽の光を浴びて輝いていますよ。
河童橋
穂高連峰と梓川は息をのむ見事な風景ですね。この美しい自然景観と学術上の価値から特別名勝と特別天然記念物に指定されている非常に貴重な場所です。
天気が良ければ絶景が広がるのですが・・・雲が多い。。
夏空の下に広がる穂高連峰と梓川
岳沢湿原から約10分(約0.5km)、河童橋に到着です。名前の由来は「昔、ここに河童が住みそうな深い淵があった」とか「衣類を頭に載せて川を渡る人の姿が河童に似ていた」など諸説あります。芥川龍之介の小説「河童」の中で上高地や河童橋が描かれたことで広く知られるようになったようです。
上高地を代表するスポットで、飲食店や土産店などもあり、最も混雑する場所でもあります。全体的には外国人や夏休み中のお子様連れ家族が多い印象です。
時間の経過とともに、周辺が雲に包まれてきました。そろそろ雨が降りそうな予感・・・
上高地のシンボルである河童橋
- 歩きやすい運動靴
- 平地の服装より厚着もしくは重ね着できる服を持参
- 登山をする場合は、登山靴や雨具などの装備必要
(遊歩道を歩く程度であれば不要) - 時間にゆとりを持って行動
(ある程度の待ち時間は覚悟する)
紅葉シーズンもおすすめ↓
駐車場
沢渡駐車場
市営第一駐車場~市営第四駐車場、民間駐車場など周辺で約2,000台の駐車が可能です。平日9時過ぎの訪問で、市営第一駐車場(いっぷく平駐車場)は8割程度の埋まり具合でした。駐車場は広いですが、観光シーズンは混雑しますので早めの時間帯がおすすめです。
※駐車料金:700円/日
※沢渡駐車場から先はマイカー規制のため注意
補足情報・アクセス
住所 長野県松本市安曇上高地
アクセス 車 松本I.C./塩尻北I.C.より60分
伊那I.C./小黒川スマートI.C.より80分
バス 松本バスターミナルより95分
駐車場 あり
料金 駐車場 700円
路線バス 2,400円(往復)※子ども半額