牛伏寺とは
牛伏寺(ごふくじ)は、松本市にある鉢伏山の中腹に位置する真言宗の寺院です。天平勝宝7年(756年)、唐の玄宗皇帝が善光寺へ大般若経六百巻を納経の途中、経巻を積んだ赤・黒二頭の牛がこの地で同時に倒れました。これを見た使者たちは、本尊である十一面観世音菩薩の霊力を知り、二頭の牛を祀って牛伏寺と名を改めたと伝えられています。
古くから牛伏厄除観音と称して、厄除霊場として県内外に知られている長野県内屈指の寺院です。また、多くの文化財が残されており、木造十一面観音及両脇侍立像、木造釈迦如来及両脇侍像、木造薬師如来坐像、木造大威徳明王像は国の重要文化財、木造如意輪観音坐像、木造蔵王権現立像、木造奪衣婆坐像が県宝に指定されています。
牛伏寺
山門
牛伏川フランス式階段工を散策した後、牛伏寺を訪問です。
牛堂、牛伏寺と名を改めたきっかけとなった二頭の牛の霊が祀られているとのことです。
長い石段を上っていきます。
新緑に囲まれる立派な山門を通り抜けます。

如意輪堂
山門の先にあるのが本坊、江戸中期の寛政9年(1797年)に築造されたもので、長く庫裏として使われてきたようです。
こちらは天保3年(1832年)の惣門です。古くは参詣用の門であったとのこと、老朽化に伴い現在は再建されたものです。
観音像が神々しいですね。奥の方では石楠花(しゃくなげ)が見頃を迎えています。
寛政10年(1798年)に建立された如意輪堂、松本市の有形文化財に指定されています。

風情を感じさせる如意輪堂
如意輪堂の前には二頭の牛像がありますよ。

仁王門
全体が朱塗りされた仁王門が鮮やかですね。享保11年(1726年)のもので、松本市の有形文化財に指定されています。

朱塗りが鮮やかな仁王門
苔むした風景は趣がありますよね。

観音堂
正徳3年(1713年)に建立された観音堂、平穏な日々と健康を祈ります。現存する長野県内の五間堂としては3番目に古いもので、松本市の有形文化財に指定されます。

牛伏寺の観音堂
弁財天が祀られている弁天堂、弁天池の中に建っていますよ。
こちらは聖徳太子殿、すぐ隣には鐘楼(厄除の鐘)もあります。境内には数人程度でしたので、ゆっくりとお参りできました。また、観音堂の奥にある奥殿では多くの文化財が公開されており、とても貴重な空間でした。
周辺観光スポット
国の重要文化財に指定される自然と調和した美しい水路、牛伏川フランス式階段工↓
※車で約3分

駐車場
牛伏寺には2箇所の駐車場(牛堂の手前の両脇)があります。合計で20~30台程度は駐車できるかと思います。休日の13時半頃で、6割ほどが埋まっている状態でした。
補足情報・アクセス
住所 長野県松本市内田
アクセス 車 塩尻I.C.より20分
塩尻北I.C.より20分
駐車場 あり
料金 なし