満光寺とは
満光寺(まんこうじ)とは、伊那市にある浄土宗の寺院で、本尊は阿弥陀如来立像です。天正元年(1573年)に浄土宗の高僧である笈往上人により開山されました。
科の木を用いて善光寺になぞらえ建てられたため、”伊那善光寺”や”信濃の科寺”などとも呼ばれていました。残念ながら、明治32年(1899年)に花火により焼失してしまいましたが、この際に唯一残った鐘楼門は伊那市有形文化財に指定されています。
また、境内には極楽の松と呼ばれる黒松があります。天正年間に武田信廉が、兄である武田信玄の遺命により高遠城内の黒松をこの地に移植したと伝えられています。
満光寺
鐘楼門
参道の途中には立派な松が植えられています。
石段を上った先にある鐘楼門、どっしりと構えてますよね。間口四間・奥行二間半、科の木を用いた山門で、延享元年(1744年)の建造と伝えられています。かつての鐘は太平洋戦争中に供出されてしまいましたが、昭和49年(1974年)に復元されて現在に至ります。
満光寺鐘楼門として伊那市有形文化財に指定されています。
境内
境内にある位牌堂には、戦没者(119柱)と満蒙開拓殉難者(50柱)が奉祀されています。春秋の彼岸、お盆には位牌堂が開扉されているようです。
本堂に到着、平穏な日々と健康をお祈りします。
極楽の松
境内に植えられた極楽の松、武田信玄の遺命により高遠城主の武田信廉(信玄の弟)が高遠城から満光寺に移植したと伝えられています。樹齢500年といわれる黒松です。
春の訪れを感じる今日この頃ですが、まだ雪の重さから枝を守る雪吊りがされています。
樹齢500年の黒松・極楽の松
下から見上げると見事な枝が広がっています。
この松を見ることで極楽へ往生できると噂が広がり、極楽の松と呼ばれるようになったようです。400年以上もの間、火災などの難を乗り越えてきた力強さを感じますよね。
一目見るだけで極楽往生・極楽の松
境内右奥からの風景、青空と極楽の松・満光寺鐘楼門の雰囲気がとても良いですね。
駐車場
残念ながら周辺に専用の駐車場はありませんでした。満光寺西側に図書館などの施設があり、その前に公共駐車場があります。施設利用者用の駐車場となりますので、利用ついでに満光寺に立ち寄るのが良いかと思います。
補足情報・アクセス
住所 長野県伊那市高遠町西高遠
アクセス 車 伊那I.C.より20分
諏訪I.C.より40分
駐車場 なし
料金 なし