立石寺とは
立石寺(りっしゃくじ)は、天安元年(857年)に建立された伊那谷最古の真言宗の寺院で、伊那西国三十三番札所の第一番札所でもあります。
秘仏本尊である木造十一面観世音立像は、平安時代中期~後期の藤原氏全盛期の仏像で、国の重要美術品や県宝に指定されています。また、南信州地域の渋柿栽培の源流のひとつともいわれるこの地域で、古くから「柿の観音様」として信仰を集めています。
(当時は立石柿、現在は大部分が市田柿)
名前の由来は、お堂を建てようとした際に土の中から金色の光が差し、石をどかすと金の鈴と杵が出て一夜のうちに立派な石が立ったことから立石寺(りっしゃくじ)となったようです。この石は竜宮城に届いているといわれています。
立石寺
仁王門
参道前にある仁王門、両側の仁王像がどっしりと構えています。
境内
仁王門から参道のゆるやかな坂道を200mほど上っていくと、鐘楼門が見えてきます。
石段を上りきったところから見る鐘楼門、のどかな農村風景が広がる小さな集落を見守ってくれています。この梵鐘は、飯田市有形文化財に指定されています。
境内の雰囲気も良い感じですね。
他に参拝される方はおらず、とても静かです。
本堂
本堂は、長い長い年月が経過しており歴史を感じますよね。
立石寺の本堂
伊那谷最古の木彫の仏像
令和3年(2021年)に木像天部形立像が飯田市有形文化財に指定されました。国の重要美術品や県宝に指定されている秘仏本尊の木造十一面観世音立像と同じ仏師により作られたものと考えられています。
作られた時期は10世紀後半(平安時代中期)ともいわれ、伊那谷最古の木造の仏像です。特徴は、本尊と同様に目は閉じており、腹部が膨らんでいるところです。これは霊木から仏様が出現する姿を表現しており、霊木化現仏といわれています。
立石寺前のシダレザクラ
立石寺前のシダレザクラは樹齢700年で、飯田市の天然記念物に指定されています。市内の桜の中では、愛宕稲荷神社にある清秀桜の次に古い桜といわれています。
※鐘楼門から70mほど下った交差点付近にあります
周辺観光スポット
長野県の天然記念物に指定される立石の雄スギ雌スギ↓
※徒歩で約5分
駐車場
小さな集落であり、残念ながら駐車場がありません。ただ、立石寺の境内に数台程度であれば駐車できるかなという感じです。また、仁王門前の道路は少し広めですので、短時間であれば駐車しても問題なさそうです。
補足情報・アクセス
住所 長野県飯田市立石
アクセス 車 飯田山本I.C.より20分
飯田I.C.より25分
駐車場 なし(境内に数台駐車可)
料金 なし