矢彦神社とは
矢彦神社(やひこじんじゃ)とは、信濃国二之宮としても知られる辰野町に鎮座する神社です。社伝によると約1400年前に創建された神社で、上伊那にある54の村の総鎮守といわれていたようです。貴重な建造物も多く残っており、拝殿・廻廊、勅使殿、神楽殿が県宝に指定されています。また、矢彦小野神社社叢は長野県の天然記念物です。
神社境内を覆う社叢で隣接する塩尻市の小野神社は、かつては一つの神社であったと伝えられています。両神社ともに旧社格では県社となります。
矢彦神社
鳥居
雲の中から太陽が覗く日、小野神社に続き矢彦神社を訪問です。
国道153号沿いから薄紅色がきれいな鳥居をくぐって境内に入ります。境内左側にも参道と石の鳥居があり、そちら側からも入ることができますよ。
神楽殿
境内右側に建てられた一之御柱、神域の四隅に一之御柱~四之御柱が建ちます。
矢彦神社の御柱祭は7年に1度(卯の年、酉の年)行われており、これは全国的にも有名な諏訪大社の御柱祭の翌年となります。かつては社殿の建て替えもされたようですが、現在は遷座祭が執り行われています。
天保13年(1842年)に建てられたとされる神楽殿、県宝にも指定される貴重なもので、境内の真ん中に堂々と構えています。手前に立つ巨木も見事ですよ。
県宝に指定される神楽殿
社殿
神楽殿の後側に建つ勅使殿、木造切妻造平屋建てで銅板葺、17世紀後期の建築と推定されています。こちらも県宝に指定されています。古くから皇室の崇敬が厚く、勅使(天皇が派遣する使者)もしばしば訪れたようです。
県宝に指定される勅使殿
天明2年(1782年)に建てられたとされる拝殿・左右廻廊、平穏な日々と健康を祈ります。県宝に指定される貴重な建築物で、見事な彫刻も施されていますよ。
県宝に指定される拝殿・廻廊
社叢
周辺には長野県の天然記念物に指定される矢彦小野神社社叢が広がります。その面積は36,326m2にも及び、針葉樹と落葉広葉樹が大部分を占める混交林にある150種類もの植物は、天然林の遺物ともいえる古い時代の平地林を見ることができます。
周辺観光スポット
神社境内を覆う社叢で隣接する小野神社↓
※徒歩で約1分
駐車場
矢彦神社に隣接する小野神社の北東側(国道153号から神社横の細い道に入った場所)に駐車スペースがあり、10台程度は駐車できます。休日10時半頃の訪問でしたが、駐車している車は2~3台程度で、特に混雑することはなさそうです。
補足情報・アクセス
住所 長野県上伊那郡辰野町大字小野字八彦沢
アクセス 車 塩尻I.C.より15分
岡谷I.C.より20分
伊北I.C.より20分
徒歩 JR下小野駅より15分
駐車場 あり
料金 なし