大宮諏訪神社とは
大宮諏訪神社(おおみやすわじんじゃ)の歴史は古く詳細は不明ですが、建御名方神が信濃に入り、諏訪を統合する途中で立ち寄られ、この地に崇められたとされています。
記述によると、建久5年(1194年)地頭近藤六郎周家により再建されたとありますが、世の乱れと共に荒廃しました。その後、亨禄年間(1528年)頃に、東渓和尚により長久寺の鎮守として、諏訪から分霊を迎えて再建されました。江戸時代には歴代の飯田城主より厚く崇拝されてきたようです。
旧飯田市街地に鎮座する神社、飯田十社のひとつです。春の桜、秋の紅葉もおすすめです。
大宮諏訪神社
境内
一の鳥居、二の鳥居をくぐると、参道の先に随神門が現れます。立派な佇まいですね。ここを通過すると、いよいよ神域に入ったなという雰囲気に変わります。
随神門の右奥には夫婦杉と呼ばれる杉があります。
言い伝えでは1715年、水難を免れたお礼の記念に植えられたもののようです。当初は二本それぞれでしたが、年代を経て根本が結ばれて双樹杉となりました。縁結び、夫婦和合、家内安全の杉として崇められています。
縁結び、夫婦和合、家内安全の夫婦杉
二本の杉が空高くまで仲良く寄り添っていますね。
随神門の先にある長い石段の途中には、不動尊(不動明王)が祀られています。五大明王の中心的な存在で、迷いの世界から煩悩を断ち切るよう導いてくれる存在です。
石段を挟んだ反対側には、天満宮・稲荷社・秋葉社が祀られています。神社の雰囲気は良い感じです。
石段を上りきると、まずは狛犬がお出迎え、そして浄水(みたらし)があります。一般的には手水舎と呼ばれることが多いかと思いますが、こちらでは浄水と呼ぶようです。
拝殿
参道・鳥居の中央から少しずれた位置に建つ拝殿。拝殿は銅板葺の入母屋、その後ろには一間社流造の本殿が建立されています。垂れ幕の紋は、諏訪大社の神紋”諏訪梶の葉”です。
平穏な日々と健康を祈ります。
大宮諏訪神社の拝殿
拝殿の左奥には、境内社・楠神社があります。こちらには楠木正成公が祀られています。
桜の春
桜シーズンもおすすめです。鳥居~随神門の間に植えられている桜が見事に咲きます。
※2022年4月4日撮影
鳥居の先にある大宮通りの桜並木も満開ですね。
紅葉の秋
紅葉シーズンには随神門周辺のもみじが鮮やかな赤色に染まり、その風景は見事ですよ。
※2021年11月20日撮影
紅葉に包まれる随神門
お練り祭り
寅と申の年(7年に1度)、大宮諏訪神社の式年祭礼に合わせて行われる南信州最大の祭り、飯田お練り祭りが有名です。大勢の人が街に出てねり歩くことから、このように呼ばれているようです。度々の火災で道具の対部分を焼失してしまったとのことですが、大名行列や東野の大獅子舞など伝統が受け継がれています。
前回(2016年)、3日間の来場者数は約35万人を記録しています。次回は2022年です。
駐車場
県道15号から大宮神社前の交差点を左折、そのまま神社左側を進み、そのすぐ先で右手に曲がると境内に駐車スペースがあります。比較的広い場所ですので、気楽に停められます。
平日だったのですが、12時過ぎから車が増えてきました。おそらく、会社員の方が昼休みに使っているのかと思います。。
補足情報・アクセス
住所 長野県飯田市宮の前
アクセス 車 飯田I.C.より10分
徒歩 JR桜町駅より10分
駐車場 あり
料金 なし