遠照寺とは
遠照寺(おんしょうじ)は、伊那市にある日蓮宗の寺院で、弘仁11年(820年)に薬師堂が建立されたのが始まりと伝えられています。当時は天台宗天福寺でしたが、文明5年(1473年)に日朝上人により日蓮宗に改宗されて現在に至ります。
遠照寺釈迦堂や多宝塔が国の重要文化財に指定されるなど多くの文化財が残る寺院です。特に釈迦堂は宗門最古の法華堂であることが分かり、令和元年(2019年)に境内全体が宗門史跡に指定されています。
また、ぼたん寺としても知られており、5月中旬~6月上旬にかけて境内が鮮やかに染まります。180種2000株の牡丹が咲き誇る風景は県内随一で、見頃を迎える頃にはぼたん祭りも開催されて多くの観光客が訪れます。
遠照寺
大門
雨上がりの晴れ間、遠照寺を訪問です。
遠照寺開創1200年記念祭り中、大門を通り参道に入ります。すぐ右側にあるサワラは高さ35m、幹周4.7m、樹齢500年にもなる巨木ですよ。
本堂
参道を歩いて本堂に到着です。
本堂の中では、秘伝49種千羽鶴折形展、5000羽折鶴オブジェ展、宗宝・歴史パネル展、「ののさま」写真展が実施されています。こちらの写真は秘伝49種千羽鶴折形展、様々な折鶴が並んでいて見事ですね。
本堂の右手には、伊那市の名勝に指定される鶴亀合掌(いのり)の庭がありますよ。江戸時代初期に造られたと推定される庭で、県内で最も美しいとされる亀島石組です。
風情を感じさせる鶴亀合掌(いのり)の庭
釈迦堂
本堂から参道を上っていきます。
茅葺の雰囲気がいい朝師堂、眼病御守護の日朝様として広く信仰を集めているようです。
国の重要文化財に指定される遠照寺釈迦堂と多宝小塔です。
釈迦堂は宗門最古の法華堂、多宝小塔は堂内に安置されている文亀2年(1502年)建造の小塔で、長野県に現存する多宝塔としては最古のものです。
国重要文化財の遠照寺釈迦堂・多宝小塔
七面堂
釈迦堂右手の参道を進み、長い石段を上っていきます。
石楠花(しゃくなげ)のピンク色がかわいらしいですね。
伊那市有形文化財に指定される七面堂、永正3年(1506年)に創建されたお堂です。現在の建物は元禄11年(1698年)~享保3年(1718年)の間に再建されたものとなります。
本尊は七面天女尊像、「七面様」と呼ばれて信仰を集めています。時の流れを感じさせる江戸時代の絵天井も見事ですね。
絵天井が見事な七面堂
180種2000株の牡丹が咲き誇る風景は県内随一↓
駐車場
遠照寺には3箇所の駐車場があり、合計200台が駐車可能です。第一駐車場(大門横)、第二駐車場(三義生活改善センター)、第三駐車場(三義グラウンド)となります。おすすめは第一駐車場ですが、他も遠くない場所ですので停めやすい駐車場で良いかと思います。
補足情報・アクセス
住所 長野県伊那市高遠町山室
アクセス 車 伊那I.C.より35分
諏訪I.C.より50分
駐車場 あり
料金 拝観料500円